『季刊アドボカシー No.7』を発行しました
オルタナティブな教育政策
―学校にとらわれない多様な学び方・学びの場のある社会へ
2016年12月7日、「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保に関する法律」(以下、教育機会確保法)が成立し、不登校の児童生徒がフリースクールなど学校以外の場で学ぶことに、国、自治体が支援することが明記されました。
超党派の議員連盟が2015年9月にまとめた法案(「義務教育の段階に相当する多様な教育の機会の確保に関する法律(案)」)では、保護者が子どもの「個別学習計画」を作り市町村教育委員会に申請して自治体が認めれば、学校以外での学習を就学義務を履行したとみなす規定が盛り込まれていました。これには、「不登校を助長する」「学校教育の根本を揺るがす」など主に自民党議員などからの反対が強く、「個別学習計画」「就学義務とみなす」条項の削除など大幅に修正された教育機会確保法案が提出され、自民、公明、民進、日本維新の会の賛成多数で可決されました(反対は共産、社民、自由)。
議員立法による同法は、フリースクールなどの学びの場を運営してきた市民団体などによる立法運動として始まったが、成立までの過程で生じたさまざまな変更などもあり、市民団体や保護者の間でも賛否が分かれています。
双方の立場からの意見に耳を傾けながら、多様な学びをどのように実現していくべきなのか、諸外国や自治体の取組みなども含めて考えます。
もくじ
教育機会確保をめぐって 学校以外の多様な学びを認める制度へ、ぎりぎり風穴をあけた教育機会確保法 中村国生さんインタビュー 「教育の機会」の多様化は子どもたちの分断を助長する─不登校対策の検証と「学校を休む権利」の保障を 内田良子さんインタビュー |
市民発の立法─教育機会確保法を考える |
教育の権利等に関する国連・EUの規定とアメリカ・オランダの学校選択制度 |
「教育機会確保法」の概要─国会審議の要旨から |
教育機会の多様化に関する自治体などの取組み |
Advocacy Column◉教育と憲法 |
認定NPO法人まちぽっと活動ニュース |
市民がつくる政策調査会活動ニュース |
A4判:32ページ
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